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キャリアデザインを通じ、すべての人に本当の幸せと成功を実現してもらいたい

山岸 毅志Yamagishi takeshi

YHR Management

代表

ヘッドハンティングを通じて、多くの若者がキャリアデザインできていない事実を知る

山岸が『7つの習慣』に出会ったのは、以前働いていた外資系生命保険会社、メットライフ生命保険株式会社(以下、メットライフ生命)のセールスマネージャーとして、営業マンをヘッドハンティングする立場にあったころだ。
メットライフ生命では同書の内容をベースとした、リーダー育成のオリジナルプログラム「Leadership & Management Challenge Academy(LMCA)」を開発。山岸などセールスマネージャー候補の人材に入社後半年間にわたり、実務の時間は一切設けずに、徹底的にリーダーとは何なのか、目標を達成するためにはどうすればよいのかなどを、教えてこんでいく。
同プログラムは『7つの習慣』などをベースとした、各種人材育成プログラムなどを手がける組織、フランクリン・コヴィー・ジャパンのプログラムがベースとなっており、ライセンスを取得したメットライフ生命の研修担当の社員が行うといった本格的なものであり、現在も行われている。

山岸はその前に勤めていた日本生命保険相互会社(以下、日本生命)でも、同じポジションにあった。そしてそのころはユニークなスタイルで、優秀な人材をスカウトしていった。街に出て優秀だと思えるビジネスパーソンを見つけ、声をかけていく。名付けて「SSH(Super Street Hunting)」である。山岸はこのスタイルでも、成果を出していた。なお同サービスはキャリアコンサルティングと平行して、現在も提供している。そしてSSHを行っていたときの体験が、現在のキャリアコンサルタントサービスにつながっていく。

「一見すると成功しているビジネスパーソンにもかかわらず、キャリアについて深掘って聞いていくと、答えられない。自分にとっての成功や人生におけるゴールを明確に持っている人は、皆無でした」

たとえば、お金を稼ぎたいとの目標はあるけれど、その先。稼いだお金で何がしたいのかを聞いていくと、答えられない人が大半であったからだ。一方で、山岸は可能性も感じていた。

「話していくと、資質はある方が大半でした。一方で、特に若い世代は主体的にキャリアを考える人が少なく、そもそもキャリアデザインについて教わっていないことが問題であり、勿体ないと考えるようになりました」

一人でも多くの人に自分らしく生きる選択肢を与えたいと、独立を決意

そこで山岸は本業であるヘッドハンティングとは別に、声をかけた人に対して、無償でキャリア相談に乗ることを始める。まさに、現在のサービスの起源と言えよう。仕事が終わった後2~3時間かけて、悩みやこれからについて、親身になって相談に乗る毎日が続いた。当然無料、手弁当でだ。

「いま思えば、ただのおしゃべりのようなものでしたね。ただ、自分で言うのもなんですが、私は聞き上手なようで、ここまで話を聞いてくれる人はいない。自分が本当にやりたいことが明らかになった、こんなことがしてみたいと、声をかけたときは打って変わって、目をキラキラして話す若者の姿を見るのが、何よりも嬉しかったんです」

ある意味ボランティア的なスタートであった山岸のキャリアコンサルティングだが、次第にキャリアで悩んでいる人たちのあいだに、口コミや紹介で広がっていった。気づけば対象者は生命保険の顧客にまで広がり、顧客の子どもたち、高校生や小学生にまでも及んだ。ただ当時は独学で学んだ理論で、キャリアコンサルティングを行っていた。そこに前述、メットライフ生命で『7つの習慣』と出会うことになる。同メソッドが加わったことで、山岸のキャリアコンサルティングは単なるおしゃべり、独自の理論から、世界中で成果を出している明確なエビデンスに裏打ちされた、より濃厚なプログラムへと進化を遂げたのだ。
山岸はキャリアコンサルティングを通じて、自分が目指すべきゴールは何かという点、自身のキャリアデザインについても、明確な答えを得るようになっていった。前述、「志事」との名言が生まれた瞬間でもある。

「仕事ではなく志事であれば、それぞれの人の可能性を開放できるのではないか。結果として毎日元気に、ハッピーに過ごせるのではないか。一人でも多くの人に、自分らしく生きる選択肢を与えたい。そのために独立してキャリアコンサルティングを提供していこう。それこそが、私の志事だと考えるようになりました」