全従業員全員経営で日本の美容技術を世界へ。

日本一の掲載店舗数を誇る美容ポータルサイトを運営

「近所の飲食店を検索したい」「評判の美容室を探したい」。このようなとき、多くの人が食べログやホットペッパーといった、検索・予約サイトを利用している。株式会社オーエスは、美容に特化した検索・予約サイト「Beauty Park」（ビューティーパーク）を手がける。同サイトに掲載されるサロン数は約12万件（2019年3月現在）。サロン数では、最大手のホットペッパービューティーを上回る。代表の織田は言う。

「Beauty Parkをはじめたのは2012年です。既に絶対王者、ホットペッパービューティーさんがいましたから、何か差別化をしないといけないな、と。そこでサロンさんが抱える悩みを探ったんです。すると個人経営などの小規模サロンさんでは、掲載費用が捻出できないため出稿をためらっているという課題が見えてきました」

そこでBeauty Parkは、初期費用無料（現在は1000円）という奇策に打って出た。さらに年々増え続ける外国人観光客、中でも日本の美容に敏感なアジア、特に中国人観光客が日本のサロンを訪れる仕組みを構築していったのだ。BeautyParkの中国版「BeautyPark玩美花园（ガンビカエン）」だ。

アイデアは当たった。Beauty Parkは瞬く間に浸透し、テレビなどのメディアにも取り上げられ、同社の主力事業に成長した。

もうひとつの事業柱がWeb関連事業だ。ホームページ制作、インターネット広告、SEO対策など。現在は同事業で得たノウハウを、Webを通じてビジネスを有利に展開したい顧客に、パッケージとしてコンサルティングするサービスも手がける。Web事業においても、従来の大手にはない顧客目線に立ったサービスを心がけた。

「広告は大手代理店が扱うことが多いため、資本力のある企業でないと、出稿するのは難しいという問題がありました。そこで当社では小資本の会社でも広告を出せるよう、広告費を抑えています。一方で広告の成果は確実に得られるよう、内容や打ち出し方などに関して、お客様と密に連絡を取り合うなどして、徹底的に最適化しています。このような努力が功を奏し、今では営業することなく口コミで仕事の依頼をいただくまでに評価されています」

ユニークなのは、今紹介したコア事業が、同社の創業事業ではないことだ。同社はもともと、通信商材の販売代理会社として設立された。