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夢と志を語ることこそ、正しい社会を作る。輝く個人を増やして日本を元気にする

五十嵐 和也Igarashi Kazuya

株式会社エクスウィルパートナーズ

代表取締役社長

20代で父を超える!と独立するも倒産危機からのスタート。幾度の危機を乗り越えて至極のノウハウを手に入れた創業期。

父親の会社は、五十嵐が大学の時に倒産している。原因は、ITを活用出来ていなかったからだと考えた五十嵐は、「ITを活用して20代で父親を超える!」という目標を掲げ、29歳で独立したのだった。しかし、自身も10年間で3度の倒産の危機を経験する事になるとはその時は微塵も想像できなかった。

1度目の危機はすぐに訪れた。

スタートビジネスはITを活用したeラーニング事業だったが、全く軌道に乗らなかった。その後も太陽光発電、0歳児のための音楽事業を立ち上げてみるが、売れるどころか増えるのは借金ばかり。気が付けば800万円にも膨らんだ借金は、家庭環境にも影響を及ぼしていた。一時的に家庭の貯金を使わせてもらおうと妻に相談したが、理解は得られず遂には離婚にまで追い込まれた。

頑張っても頑張っても空回りする自分に悔しさと虚しさが押し寄せ、妻に理解を得られなかった自分に不甲斐なさを感じた精神的にもどん底だった。

「今でも鮮明に覚えているのは、コンビニに捨てられている弁当を拾いかけた時です。この時代にお弁当を拾いかけるって相当なことだったなと思いますけど(笑)ここで拾ったら終わりだと自分に言い聞かせ、絶対に這い上がってやる!と思う瞬間でした。あの時の気持ちは今でも忘れません。」

逃げようと思えばサラリーマンの道に戻る選択肢もある。それでも諦めなかった背景には、倒産した父親の存在が大きく、父親を超えるという意思は固かった。

そこから五十嵐は起死回生の想いで、企業向けにWebマーケティングのコンサルをスタート。これが功を奏した。様々な企業のWebマーケティングに携わり、研究を重ねることで五十嵐独自のノウハウが完成したのだ。これが意外にも周りにいた起業家や個人事業主に大ヒットし、五十嵐のノウハウは「集客がアップする」「売上が上がる」と口コミで広がり、教えてほしいという起業家からの依頼が増えていった。そこで立ち上がったのが志師塾だ。

個別のコンサルをするのではなく、塾形式で学び合う環境を作ることで起業家たちの仲間意識が芽生え、通常であればライバルである起業家同士が支援し合うという相乗効果も生まれていったのだ。

その後も受講生の数は増え続け、志師塾の運営は軌道に乗ることができた。そこで五十嵐は、次なる一手にシェアオフィス事業を開始。起業したばかりの受講生も多かったため、卒業後のビジネス環境を提供したいと、「知恵の場オフィス」を立ち上げた。

しかしすぐに2度目の危機が訪れる。
20名以上の卒業生が入居する見込みであったが、実際に入居したのはたったの2名。想定外であった。既に発信していた広告費が会社を圧迫し、このままでは従業員の給料も払えないというところまで追い込まれた。

倒産危機の中でも1番辛かったのはこの時期だと五十嵐は語る。

「今度こそ本当に潰れるかもしれない。そう壁につぶやいていたのを覚えています。独立当初と違って4名の従業員がいましたから、人の人生を背負っている責任と重圧は想像を絶するものでしたね。それでも1度は危機を乗り越えられたんだから、今回も絶対乗り越えられると自分を奮い立たせ、前を向きました。とにかく必死にやれることをやりました。」

いま自分に出来ることは何なのかを考え、コツコツとメルマガで読者を集めながら情報を発信。これまでのWebマーケティングの経験と知識を駆使して、HP制作の依頼も請け負った。その努力は実り、五十嵐は新たなファンを獲得。志師塾の受講生は更に増加し、自然とシェアオフィスへの入居者も増えていったのだった。